新冠町レ・コード館
2014-08-02


7月27日、仕事関係で静内方面に行ってきた。通り道には競走馬で有名な新冠町がある。ここには、今から20年ほど前、K式アンプの制作会が開かれたときに来て以来である。おそらく、あの制作会を開いてくださったメンバーが中心となり、その後この町にレ・コード館が建つことになる。ずっと気になっていたが、今まで行く機会がなく、今回よいチャンスと思い寄ってみた。

 夏休み、日曜日というのに、館内はほとんどお客がいない。300円払うと、SP蓄音機のデモ演奏と、お目当てのオールホーン式のLP演奏が鑑賞できる(10分間だけ)。

 オールホーンの再生システムについては、ほかの所でいろいろ書かれているので省略。客席には私ひとり(笑)。案内嬢がけなげに説明と機械の操作をしてくれた。かけてもらったのは、キースジャレットのケルンコンサート。何度も聞いているので、比較ができる。

 出て来た音は。うーむ、期待とはちょっと違っていた。もしかして暖機運転が不足していたのかもしれない、と一応同情したいのだが、それでもこの音はどうなのか。

 最も気になったのは、まるで洞窟の奥から音が鳴っているように感じられたこと。これが、本当のオールホーンの実力だというのなら、ちょっとがっかりだ。それから、天井がつかえたような圧迫感も感じる。気持ちよく音が延びていない。そして音像がセンターに位置しないで、右側に偏っているような。。

 たぶん、当日は調整中だったのかもしれない。いずれにしても、オールホーンでなくても音楽が楽しめるということがわかったのは収穫だった。

 それからもう一つ。SP蓄音機の再生音にはいたく感心した。エジソン以来の音楽再生技術、電気式になりいろいろな技術は開発されたのだろうが、いったいどれだけ進歩したというのか。狭帯域であるけれども、人を感動させる何かがそこにはあった。
[Audio]

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