DEM Clock導入
2006-07-17


DEM Clockシステムを組み込んだ。サブシステムと同じくフォトカプラによって、デジタルグランドとアナロググランドを分離した。エージングなしですぐに試聴してみた。
 サブシステムと同じ傾向だ。低音部がゴリゴリと押し出してくる。というよりも、本来の音に近づいたと考えるべきだ。高音部は少し引っ込みすぎかなと思われるが、バランスが低音方向に偏っているためかもしれない。
 24時間放置してエージングを待った。この場合、通電していなくても音は結構変化することを経験している。
 昨日はゴリゴリと固まりのように聞こえていた低音が、今度は音階が見えてくる音に変貌してきた。まだエージングで変化する予感がする。音全体も滑らかでストレスが全くない。
 しばらく聴いていると、あの懐かしいアナログプレーヤの音を思い出してきた。似ている。けれども差は確かにある。アナログ時代は低音の音階が少し不明瞭で、もやもやしていたと判る。デジタルがアナログを追い越したとは思わない。アナログがデジタルに劣っていると決定づける根拠もない。優劣を競うのではなく、技術が優れいているならば、どちらの方式も同じ音が出てくるというごく当たり前の結論ということかもしれない。
 しかしこのDEM Clockという技術は、TDA1541Aを使っている方には是非紹介したい手法である。わずかに癖がというものを感じないわけではないが、メリットの方が遙かにデメリットをうわまわる。おそらく、この音を聞くまではTDA1541Aのもっている本来の実力を知らないままで終わることになるだろう。この底力には驚いてしまった。フィリップスはCD普及初期に、すでに完成度の高いDACを開発し終えていたのだ。
[Audio]

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