VP-7723Aが壊れる
2021-04-03


このようにGaNを使った単段アンプを研究していく上で欠かせないのが測定器で、なかでも素子の最適動作点を探すためにはひずみ率計は必須となる。
それで今回、押し入れにしまっておいたVP-7723Aを引っ張り出して、なんども測定を繰り返すうちに、その使いやすさと正確さに実に頼もしく感じていた。

と、思った矢先、突然フリーズしてしまった。そもそもこの機械、某オークションで「故障品」として購入したもの。それを苦労して修理し、生き返らせてやったものである。それがまた壊れてしまったか。
操作パネルの表示がこんなふうになってしまう。 禺画像]
すぐに原因を探る。前回は、電解コンデンサの液漏れでパターン破断と素子が数個壊れて、AD変換部分が不具合に至ったことが原因だった。

しかし不具合の現象から見て、原因は前回とは別のところにあると考えられる。
現象は以下の通り。
冷たい状態で電源を入れると数分間だけ正常動作する。
ところが数分すると、パネルの操作を受け付けなくなりフリーズする。
電源を切って、すぐに入れ直しても、フリーズしたまま。
30分程度間を置いてから電源をオンすると、数分間だけ正常動作する。

これから推測されることは。
ロジック部に故障箇所があって、それ以外は問題がない。
故障を引き起こす引き金は素子が発する熱にあるようだ。
では、ロジック部のどの素子が壊れているのか。最初は74HCのいずれかのICかと思って、急冷スプレーを吹きかけても何の変化もない。
あれこれやってもらちがあかない。ロジック部で最も熱を発するのはCPUである。故障しているのはCPUではないかとにらんだ。
禺画像] ある人たちには懐かしいZ80をルーツとする、今見れば骨董品のCPUである。
さがしてみると、古い部品なのに在庫品を売っているところがある。おそらく私のように古い機械の修理のために必要としている人たちが、いくらかいるのだろう。

そういえば、CPUのすぐそばにある電解コンに急冷スプレーを吹き付けたら、煙を噴いて壊れてしまったことがあった。やっぱりCPUあたりが臭い。この推測が正しいかどうかは、代替のCPUが来たとき判明する。

2021年11月28日追記
この後、新しいCPUに交換したところ、不具合現象は再現せず、この件はクローズした。ところが11月になって、同じ現象が再び起こるようになったことから、結局故障の真の原因はCPUではなかったことが判明した。
詳細は、11月27日以降の記事を参照されたい。
[Audio]
[VP-7723A]

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