Laptech発振器 試作8号 その3
2020-05-04


当初はジッターがひどくて、平凡な音になるのではと予想していた。ところが出てきた音を聴いて驚いた。

電源を入れた直後は大暴れしてまともな評価ができないので、10時間放置してからじっくり聴いた。

eBayのabbasaudioさんが書いていた印象記は嘘ではなかった。半導体アンプから真空管アンプに置き換えたときの違い、あれと類似している。

これをどのように表現したらよいのかと考えた。カメラのことは詳しくないのだが、例えれば半導体を使った発振器は白色の非常に強力な光で被写体を照らしたようなもので、細部がよく見えるのだがやや平面的で人工的、長いあいだ見ているとなんだか疲れてくる。
いっぽう、真空管を使った発振器は、適正な色温度で照らした被写体のようなもので、実に陰影が作り出す姿が立体的で人間の目で見たものに近い。長く聴いていても音が身体に染みわたるようである。二つの音を比べて、半導体水晶発振器はデジタル的、真空管水晶発振器はアナログ的と言うこともできる。不思議だ。

真空管にしたから空間描写があいまいになるとか、音に癖が出るようなことは感じられず、いまのところ欠点は見当たらない。

最初の5分、この音を聴いて今まで使っていた半導体水晶発振器の電源を落とす決断をした〔24時間通電している)。もう元に戻れないだろう。

最初は半信半疑から始まったこのプロジェクト、一発で成功できたのはLaptech水晶発振子を入手できたことと、7号機に至るまで何度も試作を繰り返して勘をつかんでいたことも助けになった。
[Audio]
[Laptech OSC]

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