Taylor型レギュレータ リモートセンシング 格闘編
2018-12-18


前回のブログで、発振を完全に押さえ込み素晴らしいレギュレータができたかの記事を書いた。

しかし、冷静に考えるとすっきりしない。観測波形を眺めていると、どうも不自然な形に見えてきた。まだどこかで発振しているのではないか。これまでOSC電源ピンの波形だけを見ていたが、レギュレータ本体の出力部(PS+)にプローブをあててみると、ひずんだサイン波が盛大に見えるではないか。
あわてて、無負荷状態にして再度オシロスコープの画面を見ると、変化なし。やっぱり発振していたorz  とほほ、である。やはり一夜の夢だったか。

ここ数日、仕事が立て込んで緊張状態が続いたいた。なぜか、そんなときに限って半田ごてを握りたくなる。次々と、頭に浮かんだ対策をしてみる。しかし、来る日来る日もあてがはずれて討ち死にが続く。

長い話を短くして、結論を述べる。
まずは対策後の回路図を見ていただく。
禺画像] 回路図上でAn番号をふってあるところが対策ポイントとなる。

A1) Q7を追加
M1をカスコード化することで、位相シフトがわずかであるが高域に移動する。

A2) M1のソースに100Ωを追加した
オープンループゲインを減らすことで、ケーブルが伸びるような外部要因に対して、動作を安定させる方向に作用する。

A3) U2のゲートストッパー(寄生発振止め)を削除する
これがあってもなくても動作には影響がなかった。

A4) 従来ここに1Ωを置いていたが、削除した方が安定方向に作用する

A5) U2のドレインからの線とC5をOSCの電源ピンでスター配線する。この付近の配線状況が意外にも大きな影響を与えることがわかった。わずか5mmの距離でも侮れない。

A6) レギュレータ本体とDAC基板間のケーブル
Driver信号とグランドは同軸ケーブルを使い、PS+は単線にした。

以上の対策をした結果。
まずは無負荷状態の波形から。当然のことながら、静寂。
禺画像] 続いて負荷(OSC)を接続した波形。 禺画像] この信号を256回平均した波形。 禺画像] この結果をどう評価するか。すべては音で決まる。
24時間後を待つことにする。
[Audio]
[Schematics]

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