Circlotron vs KT88pp No-NFB
2018-03-12


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水晶発振器の整流ダイオードにGaN素子を投入して以来、ずっとエージングを続けておよそ860時間経過した。今回は、700時間過ぎたあたりになっても音が「薄くなる」という現象があり、落ち着くまでだいぶ時間がかかった。

結果としては、当初に感じた印象のとおりなのだが、どうも心が晴れない。というのは、─これは以前にも経験したことだが─ 全体のレベルが上ってくると、ボトルネックとなっているところが浮き彫りになリ、今度はそこが気になってくるからである。

試聴には、CirclotronとKT88pp (Dynaco MK3大幅改造版)とを交互に取っ替え引っ替えして聴いてみた。取り替えた当初は、それぞれの良いところが聴こえて楽しくなる。KT88ppは音と音の間がびっしりと詰まっていて温度感が優れている。しかしずっと聴いていると、高い方の伸びが不足し、低い方は制動が不足してあいまいであるところが不満になってくる。

いっぽうのCirclotronは高い方はスーッと伸びて美しく、低い方の制動もよく効いているので曖昧さが少ない。躍動感も申し分ない。ところが初段にFETを使っているためであろう、音が冷静過ぎて面白くない。聴いているとやがてKT88ppに戻したくなる。

両方の良いところが一緒になれば申し分ないのだが、いまのところそれがかなわない。
そこで次の目標は、Circlotronの初段を真空管WE420Aに入れ替えて作り直すことである。シャーシはSA-20を使う予定。ただこれが鉄板なので加工に少々手間取ることが予想され、これが気が重い。できるだけ加工の手数を少なくするために、通称「まな板」の上に回路を組み、まな板をそのままシャーシに収納する方法を考えている。
[Audio]
[Dynaco MK3]
[Circlotron]

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