2011-04-26
宮沢賢治の詩に「寒さの夏はおろおろ歩き」(原文はカタカナ)という一文があった。私にしてみれば、「寒さの春はおろおろ走り」と言いたくもなるほど暖かさとはほど遠い状態だった。
月曜日、少し寒さが和らいだかなと思いきや、今度は雨orz どうしてこうなるの。。今日も夕方、空を見上げて晴れだと思えば、夕練で走っているうちに雨がぱらついてきた。いつになったら気持ちよく走れるのだろう。と、すっかりぐちになってしまった。
腰でまわすペダリング。思いかえせば遠い昔、学生時代に北海道を自転車でツーリングしたときのこと。重い荷物を自転車にくくりつけ、毎日100Km程度のペースで走っていた。あの頃、どんなふうにペダリンすぐればいいかなどと考えたこともなかった。それでも長距離を走っているうちに、体が自然に無駄のないペダリングになっていったようだ。足が売り切れてしまったとき、それでも峠を登らなければその日の目的地に着かない。そんなとき、太ももでまわすのではなく、足に力を入れないで腰でまわしていたことを数十年経って思い出した。そうか、かつて自分は教えられなくてもやっていたのだ。
髪もふさふさして希望に燃えていた青春時代から、今は中年のおじさんになった自分。いつの間にか忘れていた。そしてまたかつてのペダリングを取り戻していく。何とも不思議な気分。
腰踏みペダリングで速度は上がるわけではない。その代わりに持続性がある。特に顕著なのが上り坂だ。これまでひいこらしながら上っていたところを、速度はあがらないけれども、少し余裕を持って上っていける。体力を温存できるのが良い。
フォームで一番変化がわかるのはダンシングだろう。ツールのビデオなんかで選手たちがダンシングするのを見ると、肘が左右に平行移動する様子を確認できる。あれを見たときはかなり不思議だった。なぜあんな動きになるのだろう。あれをまねしてやろうとしても自分にはできなかった。
ところが腰踏みペダリングでダンシングすると、自然にあの動きになる。肘が左右にくねくねとスームスに移動するのだ。自転車も自然に左右に振れる。今までは意識して左右に振っていたが、そんなことを考えなくても良い。正しいフォームになると必要な分だけ自然に自転車が左右に振れてくれる。蛇行することもない。白線の上をダンシングしながら走れるようになる。
平和霊園は自動車も人もいないので、手放しペダリングをする場所として最適だ。おまけに若干ののぼり坂でもある。これまでは軽いギアに入れてくるくる回すなら手を離すことができたが、重いギアに入れるとふらふらしてしまっていた。
今回、腰踏みペダリングを意識してみると、重いギアでもまっすぐに前に進んでくれるようになった。もっともまだ不十分なところがあって、白線の上を最後まで走りきるところまで入っていない。
でもこの練習をしているうちに、へその下、背中側の奥のほうにあるインナーマッスルを意識するようになってきた。
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